消化器外科医に求められることは、オールマイティーであること。実際、私たちは食道・胃・大腸といった消化管から肝・胆・膵まですべての消化器疾患を取り扱っています。1日も早く広い分野に精通することができるように、医局内では全スタッフが全ての臓器を診る教育に取り組んでいます。手術は、外科医3人が1チームで行う10時間におよぶ手術も多くあり、重症の患者さんがほとんど。これは大学病院ならではです。難易度の高い症例に挑戦するにはメンバー全員のスキルアップが求められますが、それを乗り越えれば本当に頼られる医師へと成長できる。医師キャリアにおいて、大きな価値となります。術後も、チーム医療を経験できるチャンス。1週間以上食事ができない患者さんが衰弱することを食い止め、バイタルサインを安定させるため、コメディカルと連携してケアを行います。常に協力精神を持ち、地道に腕を上げていく。そういう人こそ、この分野に真に向いていると思います。
1994年、名古屋大学卒。医師として20年を超えるキャリアを持つ。初期研修を群馬県桐生厚生病院で終えた後、市民病院に勤務。地域医療の経験を積む。その後、名古屋大学第一外科入局。専門は肝胆膵外科。現在は医局長として、医師の働く環境づくり、柔軟な教育体制の構築に力を注いでいる。(2017年7月異動)
今や手術のスペシャリストである上原先生。しかし若手時代は試行錯誤の連続だった。なぜ、ここまでの技術を身につけられたのか。そこには、名大医局ならではの教育スタイルと、先生ならではの信念があった。若手外科医に伝えたい、手術の真髄とは——。
1996年、名古屋大学卒。国立がんセンターでチーフレジデントとしての経験も持つ、腹腔鏡手術・ロボット手術の第一人者。とくに手術の美しさに定評がある。
スペシャリストであり、ジェネラリスト。それが外科医の魅力であると語る加藤先生。名古屋大学を選んだ理由は、外科医として成長できるから。患者に対する最後の責任を持つ外科医として、先輩たちの背中を追い、医師として伸びているのには訳がある。
2005年、北海道大学卒。青森県の高校から北海道を経て、技術力の高さに惹かれて名古屋大学の消化器外科を選んだ。学会発表など多方面でも活躍中。(2015年4月異動)
大学でしかできないことがしたい。その想いを胸に、大学院生として研究と臨床を両立させ、細胞と患者と向き合う毎日。自らの信念を貫き、睡眠時間よりも、患者の回復を優先する姿勢で、患者の視点に立った医師を目指す、村田先生の生活スタイルとは——。
2005年、弘前大学卒。大学院生として基礎実験に注力する一方、乳腺外科を専門として多くの執刀に携わる。患者の立場を大切にする、心優しい医師。(2016年7月異動)