私たちの診療科では高度な手術を中心に行います。今までの外科の若い医師の教育方法は、仕事をしながら手術の技術を磨いていくOJTが基本でした。現在は、手術を任せられる十分なスキル、それ以上のレベルまで成長させて、執刀させる方針をとっています。たとえば、シミュレータを充実させて、手術前に十分な練習時間を与えて、高いレベルで手術が行える環境を整備。また、内視鏡手術はモニタを使って手術をするため、手術の様子を確認でき、技術の共有が図れます。オープンの手術だと視野が狭く、特に子どもが対象なので手術の詳細が見えづらい。技術を共有し、先輩や上司が指導することで、全員のスキルが向上します。それが医局全体のレベルアップにつながると考えています。ぜひ一緒に、未来の担い手である子どもたちを救っていきましょう。
1989年、東京大学卒。術後大きく成長発達する子どもたちの心と身体の傷を最小限にするために、低侵襲手術を実践している。単孔式腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術、臍部Benz切開などを考案して定型化。小児内視鏡手術シミュレータ、生分解性マグネシウム合金などによる医療機器、光線力学療法などの研究開発を行っている。