私たちの医局は他科と協働して抗がん剤治療を担当し、また、新薬の研究も重点的に行っています。化学療法、と言ってもどのようなキャリアパスを積めば良いのか分かりづらいと思います。
日本では昔から、臓器別に診療科が分かれているため、腫瘍全般を扱うことは珍しい。私たち化学療法部は、腫瘍を専門に、しかも幅広い症例を経験できるため、がん治療に取り組んでいきたい方には絶好のトレーニングができるところです。さらに、大学病院ですから研究にもしっかりと時間を割くことができる。ぜひ、このモデルケースが少ない分野でキャリアを積んで、化学療法のパイオニアとなってください。私たち「腫瘍内科医」が扱う治療は根治が難しく、延命や症状緩和が主な目的となることが多い。そのような環境下で患者さんとともにタフに治療を続けられる人を、増やしていきたいと思っています。
2003年、三重大学卒。松阪中央総合病院にて3年間の研修を修了後、国立がんセンター中央病院の固形腫瘍コース・レジデントとなる。ここで3年間、多くの症例を経験した後、名古屋大学大学院医学系研究科へ入学した。1年目は愛知県がんセンター中央病院にてレジデントとして研修し、以後、名大病院化学療法部に在籍。2013年には学位を取得している。(2015年4月異動)
がんの治療に携わりたい。しかし、手術ではなく、薬物療法に興味があった。治らない状況の患者に対しての抗がん剤治療のマネジメントなど、医師として悩みながらも真摯に向き合う森田先生。一方で、客観的な視点を忘れない姿勢も大切だと心がける先生の本心とは——。
2006年、浜松医科大学卒。2008年名古屋大学大学院化学療法学入学、2012年卒業。乳腺の薬物療法に強みを持つ医師として、三児の母として、つねに治療の最前線に立ち続け、他の診療科医師のサポートも行っている。