呼吸器内科の携わる疾患は、肺がんやCOVID-19肺炎をはじめとする感染症、気管支喘息をはじめとするアレルギー疾患、間質性肺炎等々多岐にわたります。そのため、呼吸器内科医になれば、幅広い領域の知識を身に着けることができ、若年の患者さんはもちろん、今後増え続ける高齢患者さんの診療についても自信をもって対応できます。また日々進歩する治療により、様々な呼吸器疾患の診療はよりよいものになってきています。例えば、肺がんの診療では、腫瘍の遺伝子異常に合わせた分子標的治療の進歩のおかげで、患者さんによっては、転移を有する進行がんでも抗がん剤治療を行いながら仕事や子育てを続けられる方もおられます。肺がんは治る患者さんが少なく、まだまだ難しい疾患ではありますが、そのような患者さんの治療に関われることは呼吸器内科医の魅力の一つと感じています。
2000年 岐阜大学医学部卒業。2006年 国立がん研究センター中央病院で研修。2010年 名古屋大学大学院医学系研究科 呼吸器内科学医学博士。2012〜13年 国立がん研究センター東病院がん専門修練医コース修了。2015年から卒後臨床研修・キャリア形成支援センター教員、2017年からとして卒後臨床研修・キャリア形成支援センター副センター長として、若手医師の育成も担当。2019年4月から呼吸器内科病院講師として勤務している。現在、肺癌をはじめとする呼吸器内科診療を担当しつつ、肺癌・悪性胸膜中皮腫の化学療法を研究テーマとしている。特に希少がんドライバー遺伝子を有する肺癌患者さんを対象とした医師主導臨床研究と悪性胸膜中皮腫の患者さんの臨床研究に取り組んでいる。