大学病院でしか救うことのできない人がいます。研究のエビデンスをもとにした高度な治療技術や、重症度の高い疾患を診るための最先端医療機器は大学にしかないからです。若いみなさんには、こうした魅力を理解したうえで、キャリアを選択してほしいと思います。実際、「難しい症例ばかりで、若いうちに経験できる手術数が少ない」ということはありません。手術では担当医として関わり、手術の手順や対応を、上級医のもとで実際に手を動かしながら学んでいきます。名大病院眼科における手術の内訳は網膜硝子体疾患が中心ですが、角膜、緑内障、小児眼科、神経眼科疾患などがあり、年間手術数は1500件にのぼります。
さらに、研究実績が豊富な大学病院だからこそ、まだ誰も取り組んでいないテーマを掘り下げ、オンリーワンのキャリアパスをつくることもできます。私たちの医局には大学院生が多く在籍し、多様なテーマを持って研究に励んでいます。将来のことについても気軽に話し合いができ、居心地がいいです。大学病院での眼科医療、一度考えてみてはいかがですか。
2004年、岐阜大学卒。一宮市民病院で研修中、重症度の高い未熟児網膜症患者を名古屋大学に紹介した経験から、未熟児網膜症を予防できる眼科医になりたいと名古屋大学眼科に入局する。その後、名古屋大学大学院医学系研究科にて未熟児網膜症の臨床研究を行い、学位を取得。結婚と二度の出産を経験し、現在は名大病院眼科にフルタイムで勤務している。
入局と同時に大学院生として研究をスタート。国内外での発表機会が多く、臨床・研究どちらの経験も若手ながら豊富な先生。若手に任せる医局の良さを存分に活かして他大学の医師とも交流を重ねる、全国的な知名度が高まり続ける川野先生の日常に迫る−−。
2009年、名古屋大学卒。眼科入局とともに大学院に入学。積極的に初年度から研究に取り組み、学会発表やシンポジウムの参加で国内外を飛び回る。(2015年5月異動)